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全仏教史【インド、テーラワーダ、中国、日本、チベット】~12月原始仏教講座を開催【最後の締めくくり】

全仏教史【インド、テーラワーダ、中国、日本、チベット】~12月原始仏教講座を開催【最後の締めくくり】

◆原始仏教講座、最後の講座~全仏教史
12月の原始仏教講座。
今月は「全仏教史」です。

原始仏教に関するテーマというより、原始仏教を含めた仏教史全てをダイジェストでご紹介するという内容です。具体的には、インド仏教史、テーラワーダ仏教史、中国仏教史、日本仏教史、チベットその他の仏教史をご紹介するというものです。

それにしても原始仏教講座は、2021年1月より行い、今日の12日でまる一年となりました。毎月毎月行い、今月で12回目です。よく続いたなあと思います^^;毎月毎月、レジュメを作るにも結構大変でした。

資料を読み込み、まとめて文章化するのも、毎月となりますとプレッシャーになるときもありましたので、なかなかハードな作業です^^でも私自身がとても勉強になりました。

今月もレジュメも16ページに加えて、仏教史年表2ページです。ボリュームのある資料となりましたが、講座では仏教史を理解する「大枠」「フレーム」をご紹介。

中学や高校で世界史や日本史を学ぶのと同様に、仏教史も「歴史の流れ(大きな流れ)」「地理的な空間関係」を踏まえて学ぶことは大切です。

このようにしませんと、枝葉末節に入り込んで、複雑怪奇な仏教の世界に入っていきます。ですのでまず「大きな流れ」を理解することが大切になります。


◆仏教史の大きな流れ・大枠を理解する
で、仏教史における大きな流れとは、

1.インド仏教における大きな流れ。
原始仏教
①初期仏教(根本仏教)
②部派仏教(アビダルマ仏教)

---------------------------------
大乗仏教
③初期大乗仏教(龍樹の中観派)
・初期大乗にカテゴライズされる仏教もどき(法華経)
④中期大乗仏教(世親の瑜伽行唯識派)
---------------------------------
⑤後期大乗仏教(密教)
・前期密教:雑密(祈祷、呪術、魔術)
・中期密教:純正密教(梵我一如的なヒンドゥ教)
・後期密教:タントラ密教(性愛を使う邪教)

2.正統仏教と呼べるものを理解する
四聖諦を実習し、250戒律を守っていた仏教(本当の仏教)
原始仏教
①初期仏教(根本仏教)
②部派仏教(アビダルマ仏教)

大乗仏教
③初期大乗仏教(龍樹の中観派)
④中期大乗仏教(世親の瑜伽行唯識派)


3.仏教的な装いをしても非仏教なものを理解する
・「法華経」などの初期大乗経典のいくつか
・後期大乗仏教(密教)・・・中でも後期密教のタントラ(邪教)

これらを区分しながら、仏教の流れを押さえていくことになります。


◆正統な仏教とは原始仏教・中観派・瑜伽行唯識派
で、仏教といえば「原始仏教」と思われていますが、げんみつにいえばこれは誤りになります。

③初期大乗仏教(龍樹の中観派)
④中期大乗仏教(世親の瑜伽行唯識派)

この大乗仏教も、実は
・250戒律
・四聖諦

を実習していました。
ですので、これらの大乗仏教も「正統な仏教」ということができます。

しかしパーリ仏典が日本に広く浸透し、近年においては、まるで「パーリ仏典のみが本当の仏教」といった偏った見解が、半ば一人歩きするようになっていると思います。私もかつて、この言説を信じていました。

けれども、これはまったくの誤りなことがわかります。大乗仏教のうち、「龍樹の中観派」も「世親らの瑜伽行唯識派」も、250の戒律を守り、四聖諦を実習していたことが、歴史資料に残っています(7世紀の中国僧の義浄「南海寄帰内法伝」ほかに伝承)。ですので、これら大乗仏教も「正統」という言い方もできると思います。

またインドでは、インドで仏教が滅ぶまでは「原始仏教」が主流だったようです。その次に「大乗仏教(中観派、瑜伽行唯識派)の実習者が多かったという歴史的事実があります。

つまりインドの仏教は、途中で変容して「原始仏教」が滅んでしまったということはありません。「原始仏教」は最後までインド仏教の主流だったということです。

で、「原始仏教」とは別に、龍樹の「中観派(初期大乗)」が登場し、さらに世親らの「瑜伽行唯識派(中期大乗)」が登場するといったように、複数の「正統仏教」が並立併存していたということにになります。


◆問題のある後期密教(タントラ)
ちなみに後期大乗仏教である「密教」は、前期、中期、後期に分かれます。前期・中期は、日本には「真言宗」として伝わっていますが、後期密教はさすがに仏教とは言い難いものになります。いえ宗教とも言えない代物です。

たとえば後期密教の「秘密集会タントラ」には、
・欲望と愛欲に溺れ意志の弱い人向けの易行。
・欲から離れることができない人向け。
・貪欲から菩提を生じる「大楽の法門」
・戒律は、肉、排泄物を食し、下劣な行為をし、汚い言葉を使う。

といったことが伝承されています。で、これらはお釈迦さまが言われていた戒律とは真逆です。完全なる「破戒」であり、目を背けたくなるような中身にもなっています。

さすがに後期密教のタントラは、仏教とも言えず、宗教としても言えない堕落し切った最低最悪のエセ宗教でもあって、まったくお話しになりません。たとえどんなに言い訳をしても、ブッダが説いた教法とは正反対の邪教です。

ただ、このような「邪教」が、仏教の名を借りて、西暦700年から、仏教が滅亡する1200年くらいまでインドには、一部、存在していたということになります。

この時期の仏教が、全て「邪教・後期密教」ではなく、「邪教・後期密教」は、ごく一部であり、インドで仏教が滅亡する最後まで「原始仏教」が主流であったであろうということになります。

ただ、西暦700年から1200年にかけては、東インドに勃興した「パーラ王朝」が密教を重用していましたので、実際のところはわかりません(もしかすると後期密教が栄えたのかもしれませんが)。


◆インド仏教は1203年に滅亡
西暦700年頃から登場した「邪教・後期密教タントラ」が、インドではどれくらい広まっていたのかは、実際のところはわかりませんが、おそらく最後まで原始仏教が主流であったであろうと推察しています。

そんな仏教ですが、1203年にイスラム教徒に攻撃されて実質、滅亡してしまいます。

もっともインドで仏教が完全に滅んだわけではなく、現在のバングラディシュあたりには仏教がわずかに残り、現在までも残っているといいます。

これがインドにおける仏教史になります。


◆インド仏教の滅亡前後からテーラワーダ仏教の広まりが始まる
あとインドで仏教が滅んだ1200年前後には、
・タイに分別説部の三蔵が伝わる
・ミャンマーに分別説部の三蔵が伝わる


といった具合に、テーラワーダ仏教の広がりが始まります。
まるでインドの仏教が滅んだ代わりに、東南アジアに舞台を移したかのようにも映ります。歴史の不思議さを感じさせます。

ちなみに日本では、鎌倉仏教が盛んになりますね。
日蓮宗、浄土宗、禅宗、これらが隆盛します。が、残念なことに、日本の仏教は、インドでは亜流(よくいえば)、仏教もどき(悪くいえば)が、90%以上幅を利かせてしまっています。「仏教のダンマ」という観点からすれば、道元禅師が伝えた「曹洞宗」以外は、実際のところも問題やら疑問があると思います。

ただし「人々が救われる」「安心を得る」というった観点からいえば、こうした仏教も「あり」なのかもしれません。一つの宗教としてはあり得るかもしれません。

けれども四聖諦(あるがまま)を実習するのが要諦な「仏教のダンマ」という観点からいえば、曹洞宗以外は疑問があります。


◆日本の仏教について
日本の仏教をいえば、話しがデリケートにもなってきますが、残念なことに日本の仏教には、四聖諦が伝わり実践されていません。そのため「日本の仏教」を通して「仏教」を理解すようとすると、まったく違う理解になってしまいます。頓珍漢な理解や解釈になります。

しかしパーリ仏典だけが「本当の仏教」というのも実際は乱暴な言い方です。龍樹の「中観派(初期大乗)」や、「瑜伽行唯識派(中期大乗)」も、原始仏教と同じように、四聖諦を実習し、250戒律を守っていたので、「正統な仏教」という言い方ができます。

実のところ、初期と中期の大乗仏教も、四聖諦を実習していたというのが事実になるようです。

けれども「大乗仏教」といっても、紛い物の大乗仏教もあり、繰り返しになりますが、残念なことに日本には、そのまがいものの大乗仏教が伝わっていたという悲しい歴史があります。

「大乗仏教」といえば「日本の仏教」というイメージもありますが、これは「まったくの誤り」になります。「正しい大乗仏教」は日本には伝わっていません。

厳しい言い方になり、気を悪くされる方もいらっしゃるかもしれませんが、一応、歴史としては、そういうことになります。ご理解をいただければと思います。


◆まとめ
ここで整理しますと、

◆正統仏教・・・250戒律、四聖諦を実践
◎原始仏教
・説一切有部
・正量部
・上座部
・大衆部
(代表的な部派)

◎初期・中期大乗仏教
・中観派
・瑜伽行唯識派

◎大乗小乗仏教
スリランカの無畏山寺派など

◆非仏教(仏教とは言い難い宗教)
法華経
後期大乗密教


◆仏教の伝播
・原始仏教 ⇒ 東南アジア(テーラワーダ)

・大乗仏教(初期・中期・純粋密教) ⇒ 中国・韓国・日本
※しかし本当のダンマは中国では禅宗、日本では曹洞宗にしか伝わっていない。

・後期密教 ⇒ チベット


以上はダイジェストになります。
仏教史を学ぶことは、仏教を学ぶことと同じか、それ以上の価値があると思っています。

まずは仏教の変容変遷の「大枠を理解すること」。

この理解に立ちますと、いろんな仏教の立ち位置もわかりますし、どういうものかもわかります。


◆さいごに
今日は2時間という制約のある中でのお話しでしたので、言い足りなかったところもありますが、仏教史の大枠は、ご理解していただけたのではないかと思います。

今年一年の締めくくりとなる原始仏教講座にふさわしい内容だったのではないかと思います。

1年を通しての講座で、言い足りなかったこともありますので、こうしたことは別の機会に単発講座として開催させていただくことになるかもしれません。

そんな原始仏教講座ですが、最後の締めに相応しいのではないかと思いますが、仏教史の全てです。

ということになりますが、今日参加された皆さま、また今年1年講座に参加された皆さまに感謝申し上げます。ありがとうございました^^







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