気付きの瞑想・マインドフルネス・あるがまま【浜松市】

心を癒し成長に役立つ「気付きの瞑想」。「気づきの瞑想」はテーラワーダ仏教に伝わる瞑想です。今ではマインドフルネスとして紹介されています。マインドフルネスのルーツが「気づきの瞑想」です。このブログでは、社会貢献を目的とした情報を発信し、静岡県浜松市で開催している瞑想会、勉強会のほか、瞑想、マインドフルネス、ボディワーク、気功、ヒーリングなど、ジャンルにとらわれず、役立つ情報を紹介しています。

手放す生き方(アーチャン・チャー)は仏教書でもっともお薦めな本

手放す生き方(アーチャン・チャー)は仏教書でもっともお薦めな本

仏教書の数はあまたありますね。
たくさんありすぎて、初めての方は迷うほどだと思います。

もっとも、テーラワーダ仏教の関連書は、
数もある程度限られていますので、最近ですと、
多くの方は、最初はスマナサーラ氏の本を
読まれることが多くなるのではないかと思います。

テーラワーダ仏教関連の書は、限られているといっても、
結構な分量はあります。

こうした書籍の中で、「これはお薦め」というのがあります。
それが「手放す生き方(アーチャン・チャー)」です。


http://amazon.co.jp/dp/4905425263

アーチャンチャーは、1918年生まれの方で、20歳で出家。
28歳の年、父親の死を契機にして本格的に仏法を求め始め、
36歳でワット・パー・ポンを設立。
阿羅漢に到達された比丘としても知られています。
74歳で亡くなられていますが、タイ仏教を代表する比丘であろうと思います。





そのアーチャン・チャーのお弟子さんらがまとめた法話が
「手放す生き方」です。
アーチャン・チャーが執筆された本ではないようです。

ですが、アーチャン・チャーの「手放す生き方」は、
もっともお薦めのできる仏教書です。
実際、周囲の皆さんにお勧めもしています。

何故、この本がお薦めかといえば、

1.実践に裏付けられている
2.シンプルでわかりやすい
3.実習上、極めて有益

の3点になってくるからです。
テーラワーダ仏教に限らず、教法を経典ベースに学問的に
書かれた書は、かなりあります。
また解説本や研究本も数多くあります。

しかしながら、実践に裏付けられた書というのは、
実は大変少なく、また然るべき方向性に
進んでいくことのできる指導書となりますと、
その数は圧倒的に少なくなります。

仏教書の多くが、経典や論書から引用し、
その解説や解釈に終始しています。

もちろん、そうした解説なり解釈は深浅はあっても、
役立ちますし、また大切で必要なことは言うまでもありません。

ですが、アーチャン・チャーの「手放す生き方」は、
こうした仏教書とは趣を異にしていいます。

まず、経典からの引用はほとんどありません。
ほぼ全てが、アーチャン・チャー自ら体験したことをベースに
ご自分の言葉でお話しをされています。
しかも分かりやすい。

さらに、そのお話しになられる内容は、経典に記述してある内容と一致。
表現は違えども、本質の部分は、経典に記述されていることと
違いがありません。

また、縦横無尽な柔軟性のある言い回し。
たとえば、「それ(ダルマ)をキリスト教と呼んだってかまわないんじゃ。
そうしたほうが、彼らにとって受け入れやすいじゃろう」と。

経典文言の記述を重視される方にとっては、
度肝を抜かされるかもしれませんが、アーチャン・チャーは
「もっとも原理主義から遠く離れた方」とも思われます。

柔軟な表現であってもダンマの本質から外れておらず、
こうした言動を見る限りにおいても、「本物」と思わせます。

しかも、経典だけでは読み解けない、
まさに「悟った」としか思えない記述もあります。

アーチャンチャーの書を読んでいますと、
経典や論書をみっちりと学習された形跡があまり見られず、
実践を通してさまざまなことを学んでいった印象を受けます。

事実、アーチャンチャーは、アビダルマのように複雑な心理分析的な
体系の学習よりも、自らの心を観察していいくことを勧めておられます。
「自分を知ることで、自ずとアビダルマになる」といったことも言われています。

個人的には、アビダルマの学習は決して無駄とは思いませんし、
有益であるとは思いますが、アーチャンチャーは実践と、
ここから学び取っていくことを重んじられる方なのであろうと思います。

この書は出家向けに書かれているかのように思われるかもしれませんが、
出家在家に関係がなく、仏教を実習する者にとって
大切なアドバイスやヒントが得られます。

「手放す生き方」
書名そのものが、仏教の実践ズバリであり、
なんともわかりやすい。

カバー見開きのところには、スマナサーラ氏の絶賛された寄せ書きも
掲載されていますが、まさに「真理を体験した人」だからこそ
自分の言葉で自然に語ることができるのでしょう。

アーチャン・チャーの「手放す生き方」は座右の書であり、
仏教を志す全ての方に読んでいただきたい一冊であると思っています。

長い間、仏教を実践し模索されてきた方には、特に読んで頂きたい一冊です。
ハっとさせられ、目から鱗になるのではないかと思います。








  • 同じカテゴリー(悟り本・仏教書・雑誌)の記事画像
    レナード・ジェイコブソン
    エックハルト・トール「さとりをひらくと人生はシンプルで楽になる」
    elfin(エルフィン)【2019年12月増刊号】にプラユキさんが紹介
    ミャンマーの瞑想[マハーシ長老]~道果の状態と奇景八触にも言及した希有の名著
    名色分離智とは見清浄であり最初の洞察智~ウ・ジョーティカ氏「自由への旅」
    プラユキさん新刊著書のお知らせ~「悟らなくたって、いいじゃないか 普通の人のための仏教・瞑想入門」
    同じカテゴリー(悟り本・仏教書・雑誌)の記事
     レナード・ジェイコブソン (2020-06-07 20:08)
     エックハルト・トール「さとりをひらくと人生はシンプルで楽になる」 (2020-05-12 19:13)
     elfin(エルフィン)【2019年12月増刊号】にプラユキさんが紹介 (2020-01-02 12:41)
     ミャンマーの瞑想[マハーシ長老]~道果の状態と奇景八触にも言及した希有の名著 (2017-08-15 12:00)
     名色分離智とは見清浄であり最初の洞察智~ウ・ジョーティカ氏「自由への旅」 (2017-01-22 23:41)
     プラユキさん新刊著書のお知らせ~「悟らなくたって、いいじゃないか 普通の人のための仏教・瞑想入門」 (2016-10-08 21:19)

    削除
    手放す生き方(アーチャン・チャー)は仏教書でもっともお薦めな本