気付きの瞑想・マインドフルネス・あるがまま【浜松市】

心を癒し成長に役立つ「気付きの瞑想」。「気づきの瞑想」はテーラワーダ仏教に伝わる瞑想です。今ではマインドフルネスとして紹介されています。マインドフルネスのルーツが「気づきの瞑想」です。このブログでは、社会貢献を目的とした情報を発信し、静岡県浜松市で開催している瞑想会、勉強会のほか、瞑想、マインドフルネス、ボディワーク、気功、ヒーリングなど、ジャンルにとらわれず、役立つ情報を紹介しています。

アーチャン・ニャーナラトー師瞑想会 法話~愛知県豊田市 弘誓院【2019年9月28日(土)】

アーチャン・ニャーナラトー師瞑想会 法話~愛知県豊田市 弘誓院【2019年9月28日(土)】

2019年9月28日(土)愛知県豊田市 弘誓院
で行われた「アーチャン・ニャーナラトー師」の
瞑想会における法話メモがありました。
なかなか記事化できないままでいましたが、
遅まきながら記事化してみました。

◆アーチャン・ニャーナラトー師瞑想会
13:00~13:50 講話
13:50~14:20 瞑想
14:20~14:50 講話
14:50~15:20 歩行瞑想
15:20~15:30 休憩
15:30~18:00 質疑応答


◆心の健康は人類のテーマ
心の健康をなんとかするといったことは、
2500年前と変わらない。

人類が月へ行くような科学技術がいくら進歩しても、
貪愼痴の問題は昔も今も変わりがない。

現代ではスマホ。
手持ちぶたさに耐えられないことも多く、
空いている時間をスマホで遊んでしまうことも。

治すよりも予防。
イギリスでは企業のトックプラスや国会議員が、
マインドフルネスを学びにくる。


◆瞑想とは「Holiday of the Heart」
瞑想とは「Holiday of the Heart」。
心の休日
心を安らかにする。
簡単な言葉だけに深い。

「こうでなくっちゃいけない」
というのはよくない。

今までやってきた瞑想はそのまま。
瞑想の仕方を長年やってきたやり方から
途中から急に変えるのはおすすめではない。

今日はニャーナラトー師流のやり方をご紹介。
けれども「そんなやり方もあるのかなー」
くらいの感じで受け止めていただきたい。


◆瞑想では対象を用いる
瞑想とは「自分に返る」こと。
瞑想をする際には心を寄せる対象を使う。
眉間、ロウソク、南無阿弥陀仏、
呼吸、ラベリング(言葉)であったりします。

けれども瞑想は、男女、瞑想歴、
比丘・出家であるとかないとか、
在家であるとか、
そういうのは関係がありません。


◆瞑想中の眠気や姿勢
瞑想中に眠りに陥る人は多い。
眠くならないためには、
目を開ける
背筋を伸ばす

手の位置はとくに無い
お腹の前に手を重ねて置くと
落ち着きやすい感じはする。

膝の上に手を置くと、
胸が開いた感じになる。
手は上向きでもいいし、
下向きでもいい。


◆歩行瞑想の仕方
タイの森林派における歩行瞑想の仕方。
歩行瞑想。
木と木との間。
約20mくらい。
行ったり来たりをする。
手は、前か後ろ。
足の動きに心を置く。

足を出すたびに「プットー」と
心の中で唱えていくのが
森林派における伝統的なやり方。
右足出す(プッ)、左足出す(トー)
これを繰り返してゆく。

ニャーナラトー師は工夫を凝らして
右足出して左足を出して(プッ)、
右足出して左足を出して(トー)


◆Q&A
Q.瞑想をすると眠くなりますが、
どうすればいいのでしょうか。


眠気は瞑想にはよくあること。
タイでは朝起きると、
まとわりつくような暑さで
朝からだるくなります。

しかも森林派では1日一食です。
しっかり食べないと空腹になってしまいます。

ところが朝ご飯を食べると、
もう眠くなってしまいます。

タイのお米は餅米ですので、
満腹になります。

この後で読経をすると、
5分も持たなくなります。

ですので歩く瞑想がよくなります。
瞑想の本質は「自分の心を向き合うこと」です。

座っている瞑想は、
心に向き合いやすいという特徴があります。

体は止まっていますし、目を閉じることで、
心に向き合いやすくなります。

座る瞑想は心と向き合いやすいように
できています。

また心を広くすると
眠気に陥りにくくなります。
瞑想の対象が細かいものになりますと、
眠気に陥りやすくなりやすい傾向があります。
ですので瞑想の対象を
広く持つことがおすすめです。

あと目を開けることもおすすめです。

瞑想では、気持ちいいという状態は、
実のところ眠りと隣あわせです。


マインドフルネスから入っても、
忍耐を知ることになります。

心に正直に向き合う
ということでもあります。

※補足
坐禅では目を開けて行います。
これは眠気防止のため
と言われています。
開眼は、眠気防止の一つですね。


Q.過去のの嫌な人のことの思いが
湧き上がるのですが、
どうすればいいのでしょうか。


正直にいえば簡単なことでは
ないかもしれません。

何を経験しても、起きても、問題はありません。
慈悲は他人も自分もゆるします。
だから自分を慈しむこと。

問題が大きすぎる場合、
その問題との距離感が大切。
距離を保ってみる。

あるがままに見ることが
できないときがあります。

そういうときは、
距離を保ってみてください。


Q.心に巣くっている不安が湧いてきます。
しかし沈む込むことはないのですが。


人は、
できた・できない
正しい・間違っている
綺麗・汚い
勝つか負けるか
といった中で生きています。

瞑想は、正解・不正解はありません。
マインドフルネスで自分に返っていく。
判断する世界から戻ってゆく。

不安なら不安でいい。
そういう心得が大事ですね。


Q.瞑想をしていると
体が揺れそうになりますが。


瞑想を始めたときは
いろんなことが起きます。

心の塊が解き放たれるときは、
体が揺れたりすることがあります。

こういうのは比丘の中にもあります。

集中系の瞑想は、
デリケートなことが起きやすい。

集中型の瞑想は、
先生の指導の下で行ったほうがいいですね。

ちなみに今日やっている瞑想は安全です。

※補足
瞑想中に体が揺れたりすることは、
気功でいう「奇景八色」と同じです。
瞑想をすると、人によっては自ずと
気が活性することがあります。
しかしそうだからといって
気にすることはしないで
気にしないで、そのまま瞑想をすれば
大丈夫です。


Q.世界平和のために
「心に平和の砦」を作っていきたい


「世界平和」ということの前に、
人類は多様な人がいる
ということですね。

多様性があるということ。
多様性とは違いのこと。

違いとは、好き嫌いになりがちです。
したがって世界平和という前に、
多様性、違いと、とどう関わっていくか。
これがテーマになります。

たとえばイギリスの僧院には、
20の国籍の人がいます。

これだけの多様な人がいると、
いろんなことが起きます。

それぞれの文化の違いもあって、
ストレスを憶えるときもあります。

僧院では「バカヤロー」という
乱暴な言葉は言わないことに
なっています。

しかしそんな気持ちになることも
あります。

20の国々の人達の文化や
習慣の違いから来る諸々を
乗り越えるためには、
どうすればいいのでしょうか?

それは「本当の幸せを得たい」
という共通の願いを持つこと
だと思います。

対立を超えるカギが
ここにはあると思います。

対立には、好き嫌いの
感情があります。

イギリスの習慣は、
日本の習慣とは違います。

イギリスでは、食器は
持ち上げてはいけない。
クシャミは我慢する。
公衆の前で鼻をかむのはOK。

慣習の違いだけでも、
ストレスやイライラを憶えてしまいます。

だから「平和の砦」は
いとも簡単に壊れてしまいます。

違いを受け入れるキャパシティがないと
争いになります。
言葉で「世界平和」といっても
リアルは違いますね。

でも「瞑想」は「世界平和」に
役立てることができます。


Q.マインドフルネスで
大事なことはなんでしょうか?


マインドフルネスは心と向き合うこと。
しかしこれだけで全てを解決できません。

ダーナ(よいことをする)、
シーラ(戒律)が大切。

ダンマ、ダーナ、シーラの
全体性をもって取り組む。

瞑想をしていると、
ダーナ、シーラがわかってきます。

マインドフルネスだけではダメなんですね。

今では軍隊でもマインドフルネスが使われています。

マインドフルネスをしていると、
やすらぎの大切さがわかってきます。
そうするとダーナ、シーラの大切さが
わかってくるようになります。


瞑想は自分の存在を強くしてくれます。


Q.介護において仏教でできることは何でしょうか?
介護についてアドバイスをいただけないでしょうか?


91才の母親の介護。
認知症。
最後は言葉がわからなかった。
チューブを鼻から入れた。
父親は20年前に亡くなっている。

デイケアサービスを受けていた。
兄と一緒に介護をしていた。
数ヶ月だった。
疲労困ばいだった。

寝入りになると、母が起きる。
これが繰り返される。
「やめてくれー」と叫びたくなる。

しんどいけれども、勉強になった。
介護で、うつ、ノイローゼになるのもわかる。
事件が起きるのもわかる。
介護の背景には、いろいろとあるので、
いろいろな事件とかが起きるのもわかる。

親の期待を裏切って出家した。

徘徊、認知症。
近親者であると、近すぎるが故に
いろいろと言ってしまうことも。

昼夜逆転の生活。
昼間にも起こされる。
ウトウトとして寝ようとした、
そのときに起こされる。

介護においては無理をしないこと。
公共の支援、施設を使うこと。

しかし子どもの気持ちとしては、
施設に預けたくない。
けれども預けたほうがいい。
知り合いのドクターは、
そうするように命令したくらい。

施設にあずけることも
勇気ある行為。

子どもは、育っていく楽しみがある。
介護は、滅んでいくつらさがある。

あのときなんであんなことを言ったのか。
という後悔はある。

夜中に化粧品を貸してくれと言ってきた。
しかしベッドが汚れるので、
取り上げてしまった。
母は「なんで、そんな意地悪するの」と言った。

上手につきあう、聞く方法があることを
後になって知った。

後悔。
罪悪感。

しかし、あのときは、それしかできなかった。
後悔はある。
でも仕方ない。

ですので介護を通して、
自分ができなかったこと、
不甲斐ないことがあっても、
後悔、罪悪感で、
自分を責めないでください。

「介護において仏教でできることは?」
やっぱり瞑想です。
瞑想をしていなければ、
もっと酷かったと思う。
瞑想をして心と向き合う習慣が
あったからよかった。

ダンマ、ダーナ、シーラを行って、
善行(徳)の貯金をしてください。


お母さんが「わたしどうなるの?」と
不安気に聞いてきたことがあった。
「私」という認識が滅んでゆく不安。

モノ、事、能力に価値を限定すると、
困るようになる。

崩れないと思っていた認知、記憶が
滅んでいく、無くなるのはとてもつらい。

瞑想をするということは、
価値に限定しないということ。

人は「これだけが正解だ」と限定しないる。
価値は限定できないもの。
限定すると困るようになる。


以上、私のメモより文章化してみました。
最後は、ですます調ではなく、
メモのまま記しました。

アーチャン・ニャーナラトー師瞑想会 法話~愛知県豊田市 弘誓院【2019年9月28日(土)】

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